防災避難訓練は、南海大地震により大津波が発生したことを想定して行います。
避難訓練は前日から始まります。先生が地震と津波の紙芝居や読み聞かせを行って、子どもたちに避難の大切さ、落ち着いて行動すること、自分が何をすればよいのかを伝えます。
子どもたちは真剣に聞いています。南海大地震では、小野田めぐみ幼稚園のある地域も「震度5」と、体験したことのない揺れが予想されています。
避難訓練はじまり。今回で4年目の津波からの避難訓練です。津波警報が発令されて10分以内に園庭に集合します。園児数と教師数の確認、園児の健康チェックと服装と荷物のチェックをまず行います。その間、出席簿、緊急連絡先リスト、救急薬箱、拡声器などを先生たちが持ち出して確認します。 年長・年中の子どもたちが年少の子どもたちと手をつなぐようにフォーメーションを変えた後、先生が確認します。ここまでで18分が経過しました。
出発から8分後、優先目標の階段に到着しました。この階段をのぼって高台にある国道バイパスまで登りきれば、なんとか津波が到達する高さを超えることが出来ます。自分の荷物は自分で持ち、自分の足で歩きます。
一歩いっぽ登る子どもの足を見ながら、訓練とはいえ祈るような気持ちでいっぱいです。
国道バイパスまで登りました。ほっとする間もなく、小野田中学校目指して前進します。
もう一つ、階段です。階段では手をつないで登れないので、一人ずつ登っていきます。階段を使う生活に慣れていない子どもにとって、大きく険しい関門です。
小野田中学校の入り口まで来ました。標高16.3m。到達が予想される津波の倍以上の高さです。
ついにたどり着きました。水分を補給します。出発から30分ちょっとで到着できました。それでも津波警報発令から48分後の到着です。時間を無駄には使えないと実感しました。
校長先生から『がんばって、自分の足で歩けたね』と褒めていただきました。
今日は小野田中学校で昼食にせず、トイレの後は再び幼稚園まで歩いて帰ります。
小野田中学校の皆様、お世話になりました。また来年、よろしくお願いいたします。
帰り道、石垣のあいだに野イチゴを見つけました。「おいしそー」「たべてみたーい」
園に戻ってきた子どもたちは、自分の足で歩き通せた達成感でいっぱいです。思わずガッツポーズもでました。
お昼ごはんは、園庭でみんな一緒にとりました。「お腹すいたー!」
それでも元気な子どもたち。お弁当が終わったら、逆上がりにチャレンジしていました。子どものパワーに脱帽です。
今年も防災避難訓練を行うことができました。子どもたちのがんばりと、送り出して下さった保護者の皆様に感謝申し上げます。
天災はいつ起こるかわかりません。どうぞ、ご家庭でもふだんから避難の心構えや避難経路について、お子様とお離ししたり、一緒に避難経路を歩いてみるなど備えてください。
この避難訓練の様子は、TYSテレビ山口・スーパー編集局のHPからご覧になることができます。6/15(月)くらいまで観られると思います。よかったらご覧下さい。