穴に水。つまり泥沼。そこに一人の子ども。はじまりは一人の子ども。

その姿に気づいた子どもが寄って来る。一人、また一人。

遊び始める。

泥沼は子どもたちの人気スポットとなった。

泥は運ばれていく。

シルクロードを旅する交易物のように泥は運ばれ、ついに砂場にたどり着いた。

泥で、泥に乾杯。

泥遊びをしているとはだしになる確率が高い。

そして泥遊びを終えた子どもたちは、ノーサイドの笛を聞くラガーメンに似ている。

勝ち負けや、出来た出来ないではなく、“なすべきことをなした”という人間の誇りに満ちている。